脂汗が出る程の坐骨神経痛 男性
以前脂汗が出る程の坐骨神経痛に耐えながら札幌市内よりいらした男性がいました。
この患者さんが初めて来院された時、奥様の肩を借りて歩かねばならない程坐骨神経痛がひどい状態で、脂汗をかき、脚をひきずりながら来院されました。ズボンの上げ下ろしも出来ない程身体を動かす事が出来ず、やはり介助が必要な程でした。
症状は右の臀部から大腿裏にかけての坐骨神経痛で、札幌南整形外科の診断は腰椎5番と仙椎1番間の腰部椎間板ヘルニアとの診断でした。年齢は40歳代前半です。
徒手検査等により本当に椎間板ヘルニアからの坐骨神経痛かどうかの鑑別をしたいところでしたが、あまりの痛みに脚等を可動させての徒手検査が行えない程でした。
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛があるにしてもないにしても、これだけの強い痛みがあれば筋肉の異常、骨格や関節のズレがある事は明らかなので、触診をしつつ、異常な筋肉や筋膜の捻れ、関節の位置を正して行きました。
帰る頃には脚をひきずりながらも、奥様の肩を借りずに帰れる程には回復して帰られました。
その後5回来て頂いた辺りでほぼ痛みがなくなり、違和感が残る程度になりました。とび出た椎間板ヘルニアを元の位置に戻すテクニックは使用せずに回復をはかれましたので、椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛ではなく、筋肉や筋膜、関節のズレから引き起こされる坐骨神経痛であったと考えられます。
いずれにしてもメスをいれずに温存したまま回復する事は、ほとんどの場合可能ですので、後遺症の残らない手技治療を選択してほしいものです。