椎間板ヘルニアの手術後も残る坐骨神経痛
腰部椎間板ヘルニアの手術をした後も坐骨神経痛が残る患者さんについての報告です。
札幌市からお越し頂いたこの患者さんは10年以上腰痛と付き合ってきて、ギックリ腰も経験してきたとの事。昨年からは坐骨神経痛がひどくなりだし、札幌市の禎心会病院で手術をしたようですが痛みが残存すると訴えて来院されました。
治療に先立ち椎間板ヘルニアの取り残しがないかどうか細かく検査を行いました。押圧検査や整形外科テスト等を行い、椎間板ヘルニアの取りこぼしによる坐骨神経痛ではないと判断しました。
患者さんをうつぶせにし、骨盤や仙腸関節を視診、触診してみると左側の仙腸関節が著しく下方(足側)に下がっている事が見てとれました。
骨格としてこれだけ大きい歪みがあると、筋肉など軟部組織はつられてひっぱられてしまいます。伸ばされた筋肉は弾力を失い、周りの組織間とのゆとりがなくなりますので、その事が坐骨神経の圧迫を招いている原因と判断しました。
治療では仙腸関節を矯正しつつ、手術痕から坐骨神経痛の出るラインを含め、足にかけて伸びる筋肉の調整を行い、伸びてしまった筋肉が伸縮出来る様変えました。
結果、座った姿勢でおじぎをする際に10度から15度位上半身を下げると坐骨神経痛が出現していたものが、70度~80度位迄脚のしびれを感じずにおじぎが出来るようになりこの日の治療を終了しました。
この患者さんの状態も今後報告して行きます。