腰椎椎間板ヘルニアの発症から経過について

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腰椎椎間板ヘルニアの発症から経過についての説明をします。

まず腰椎椎間板ヘルニアの概要ですが、背骨の腰部分にあたる腰椎(全部で5個ある)と腰椎の間にある椎間板から髄核と呼ばれるゼリー状の組織がとび出た状態で、まわりの神経を圧迫したり周囲に炎症を起こす病気を指します。例えるなら大福からあんこがとび出したような状態です。

椎間板ヘルニアのイメージ
症状は腰痛や臀部から足にかけての痛みやしびれで、重症では触られた感覚や温令感が鈍くなる感覚障害、おしっこやうんちが近くなったり出にくくなる排尿排便障害をきたします。

腰椎椎間板ヘルニアは椎間板に過度な負荷がかかる事により発症しますが、その発症にかかる時間は椎間板にかかる負荷の強さにある程度比例します。

例えば、座り姿勢は立ったり寝た姿勢に比べ椎間板にかかる負荷が強くなりますが、それだけで急に腰椎椎間板ヘルニアを発症する事はありません。しかし何十年と座りっぱなしの姿勢を多くとって来た人は、椎間板のみならず腰椎や腰周囲の靭帯、筋肉が疲弊していますので、掃除をしている時の動きや人に呼ばれて振り返るなど、ささいな事で腰椎椎間板ヘルニアを発症する事があります。

反対に重い物を持つ機会が多ければ、それだけ発症は早くなると考えられます。実際、運送配達系や介護職の仕事の方などに腰椎椎間板ヘルニアが多い傾向にあります。同じような職業や生活習慣であっても、骨格構造が正しい位置にあるかどうか、筋肉のバランスが良いかどうかで、腰椎椎間板ヘルニア発症の確率は変わって来ます。

腰椎椎間板ヘルニアの経過としておもしろいデータがあります。腰椎椎間板ヘルニアにより手術を行い成功した人と、手術をしない選択をした人の2年後を比べると、状態にあまり差がないという結果です。これは人間の免疫細胞であるマクロファージがとび出た髄核を少しずつ食べてくれるからと言われています。

しかし人により期間に差はあるにしても2年間痛みに耐えるのは辛い事です。そのため手術にふみきる方が多いのが現実で、札幌市もその例外ではありません。

手術により椎間板を切除したが、痛みの原因はヘルニアのせいではなかったという誤診や、椎間板やその周囲の組織を切除した事による腰の不安定感、身体のバランスの変化に伴う新な痛みの出現などの後遺症も少なくありません。

身体にメスを入れる事なく髄核を元に戻し、腰椎椎間板ヘルニアを治療する事は可能ですので、二つとない自分の身体を大切にしてほしいものです。